実家の部屋を整理していると、ずっと前に集めた「最終兵器彼女」が出てきました。
漫画なのですが、最終兵器彼女はテレビアニメ化、OVA化、実写映画にもなった人気作品です。
私の中ですごく思い出深い作品です。
今回は最終兵器彼女の世界観についての考察していきたいと思います。
なお「最終兵器彼女」のラストに関しては、考察を控えています。
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物語のあらすじ
大まかな、あらすじについてはWikipediaより引用します。
北海道のある街で暮らすシュウジとちせ。ちせは以前から好意を抱いていたシュウジに告白、そのぎこちない交際は交換日記から始まり、二人は静かに愛を深めていく。
しかし、ある日、謎の「敵」に街が空襲される。戦火から逃げるシュウジが見たのは、腕を巨大な武器に変え、背から鋼鉄の羽根を生やし「最終兵器」と化して敵と戦うちせの姿であった。
戦争が激化していくにつれ、ちせは力が暴走していき、肉体も精神も人間とはほど遠いものとなっていく。
一方、シュウジの周りでは親友や女友人、先輩たちが次々に戦禍で故人となっていく。
壊れていく世界。壊れていく愛。シュウジはちせを連れて街を出る。
ラストシーンは、原作版・アニメ版・映画版ともに全く違う内容である。
最終兵器彼女-Wikipedia「あらすじ」より引用
【名作】最終兵器彼女の世界観を考察したいと思う
そもそも考察はナンセンス
原作者の高橋しんさんは、2人の恋の物語を中心に描いています。
- 日本は一体なぜ戦争をしているのか?
- そしてどこの国と戦争をしているのか?
これらは詳しく言及されていません。
明確に言及していないのは、スポットの中心がそこではない。または読者一人一人に委ねようとしているのでしょう。
漫画のあとがきで、電車の広告で「最終兵器」「彼女」という2つの言葉が目に入り、彼女が最終兵器だったら…というのが、「最終兵器彼女」を描いたきっかけと書かれていました。
「最終兵器」はなぜ「ちせ」じゃないといけなかったのか?
「最終兵器」となった経緯は原作の漫画では詳しく語られていません。
両親も知らない話。OVAの中で、「たまたま、ちせが適応していた」という会話シーンがありました。
(見る前は後付けのような印象を受けたOVAでしたが、オリジナルに無理なく繋がっています)
戦争の経緯も詳しい言及はされていませんし、「神への冒涜」と揶揄されているシーンもありました。
生き残るために、偶然一番適応していた「ちせ」をやむをえず兵器化したのでしょう。
最終兵器のプロトタイプ「ミズキ」という人物
実は「ちせ」より前にプロトタイプの人型兵器が存在しました。
防衛大学校を首席で卒業したエリート中のエリート「ミズキ」という人物です。
父親も軍人だったらしいです。
そんなエリートのミズキは戦場の前線で戦うことを希望し、戦闘中に負傷。
それでも戦地に赴きたいと自ら兵器となることを志願しました。
マンガでもアニメでも、ちせが「兵器」としてどんどん成長していく過程が所々に描かれています。
OVAの中で、試作品だった「ミズキ」は兵器としての適応力が低かったようで、成長は早々にストップ。
戦火で受けたダメージを回復させる療養期間も、ちせと比べると長く描かれています。
ちせは望んで兵器となってはいないはずですが、ミズキは自分が兵器になることを志願した。
結局ミズキは捨て駒として戦地に赴き、自爆して最期を迎えます。
「ミズキ」も「ちせ」同様、兵器として生きていくためのクスリを飲んでいる描写がありました。
マンガにも言及がありましたが、ちせが兵器となった初期に研究所は破壊されています。
活躍も期待できない「ミズキ」は用済みな上に貴重なクスリまで必要。
役目を終えた兵器という評価で早く処理したかったのでしょう。
「ちせ」と「ミズキ」この2人は対照的です。
兵器としての想いも対称的です。
皮肉にも、兵器としての自分を嫌い苦悩していた「ちせ」の方にずば抜けた適応能力があった。
OVAは原作ファンの方でまだ見ていないのでしたら一度見てみることをオススメします。
何が理由で争っていたのか?世界で何が起きていたのか?
詳しい言及はないので、読者の想像に委ねる形となるのでしょう。
「神への冒涜」と揶揄されるほどなので何か人類が、決して踏み入ってはならない「禁忌」を起こしてしまった結果、地球滅亡が早まり人同士が争わなければならなくなったのでしょう。
世界各国での国土の喪失は背景にありそうですね。
食料不足や国土の喪失といった背景から、安寧を求め、「自分たちだけは助かりたい」という一心で攻め込んできていたように感じました。
実写版では、日本国が最終兵器である「ちせ」を作ってしまったことが戦争の引き金のような描かれ方でした。「日本VS世界各国」といった構図。「原作・アニメ」と「実写映画版」では別物ととらえていますので、あくまで原作にフォーカスすると少し変わるのかなぁと。
いずれにせよ、常に日本は敵から侵攻されているように感じました。戦況はよくなかったのでしょう。
OVAでも、どんどん占領されていき戦況は芳しくないような描かれ方でした。
原作でも、アニメでも、物語の終盤に地球でとてつもなく大きな地震、津波と天変地異が一気に発生しているのを見るに、地球も限界だった模様。
戦争と地球滅亡が同時進行していたため、そもそも誰もこの世から助かる見込みなんてなかったのだと推察されます。
「ノアの箱舟」や「アダムとイブ」を思い出しました。
おわりに:「ちせ」と「シュウジ」の最期
マンガ・アニメ・実写…それぞれで違う最期が描かれています。
- 宇宙船が迎えに来るマンガ
- 回想をするアニメ
「ちせ」と「シュウジ」の最期に関しては、読者一人一人捉え方は違うのではないでしょうか。
最期に関しての考察は書くのを控えましょう。懐かしくなってついつい一気読みしたあと、アニメまで観てしまいました。
最終兵器彼女には外伝があるようですね。私は知らなかったのですが、今度読んでみたいと思います。
私たちはいま、平穏な日々を送っています。そんな日常がもし、自分たちには分からないことが原因で急速に崩壊していったら…といったことを考えさせられるマンガですね。
もしも自分が付き合っている人が最終兵器になったら…あなたはどうしますか?
思い出深いマンガとアニメです。